香りを楽しみ、味を嗜み、優しく締める
(以下語り手:豪さん)魚とコーヒーがコラボした商品。世の中広しと言えども、おそらく他にはないのではないでしょうか。佐伯海産さんの寛大さが生み出した商品だと思います。食べ方は自由ですが、私のおすすめの食べ方を紹介しておきますね。
いりこ、
いりこ、
アーモンド。
いりこ、
いりこ、
アーモンド。
いりこ、
いりこ、
コーヒー豆、
いりこ、
アーモンド(優しさ)。
まずは、アーモンドいりこを2ターン楽しみ、次にコーヒー豆の順番が来ることを意識しながら、いりこを2回、そしてすかさずコーヒー豆を口に放り込みます。コーヒー豆をガリガリしながら、いりこを1回はさんで、アーモンドを投入して優しくフィニッシュします。
魚とコーヒーを愛する陶芸家の悲願
きっかけは、陶芸家の薬師寺さん(@elan_pottery_)からの連絡でした。薬師寺さんは、温かみのある器やコーヒーカップを多く手がけていらっしゃる方で、私のお店(@_coffee5)でも何度か展示会を開催したことがあります。彼自身、コーヒーをこよなく愛する方です。
「うまいコーヒーと、うまい魚。これをコラボさせた商品を生み出せないか。」
思い立ったが吉日。薬師寺さんはそう思って、すぐに私と佐伯海産の西田さんに連絡してみたそうです。西田さんはcoffee5にも何度か来てくださっていて、もともと繋がりがありました。また佐伯海産のアーモンドいりこは私自身も大好きで良く食べていました。「アーモンドいりことコーヒー豆」は、そういったご縁が重なって生まれた商品です。
「食べる」コーヒー
当初の薬師寺さんのイメージは「自分が焼き上げた器に、美味しいコーヒーと美味しい魚を添えたもの」という感じでした。しかし打ち合わせに集まったのは、新しい発想が好きで、こだわりも強い3人。話が盛り上がり、議論も盛り上がり、そうして行き着いたコンセプトが「食べるコーヒー」でした。
そこからさらに「コーヒー豆と合う食材は何か」「この食材に合うコーヒーはどれか、産地はどこか」など、コーヒーの専門家としての考えやアイデアを紹介しながら、企画商品の詳細を詰めていきました。
コーヒー豆を食べる、というと驚かれることが多いのですが、例えばチョコレートでコーティングされたコーヒー豆は、皆さんも一度は食べたことがあるんじゃないでしょうか。チョコレートとコーヒーの組み合わせは絶妙ですよね。
では、チョコレート以外に何が合うか。そう考えたときに、思いついたのがアーモンドでした。味もそうですが、特に食感が絶妙なところでコーヒー豆と合っていると思うんです。
coffee5のコーヒーへのこだわり
私のお店で扱っているコーヒー豆は、少ないものでも60kg単位で仕入れしています。届いた豆はそのまま使うことはなく、カビが生えているものや虫が食べてるものなど、1粒ずつ確認がら取り除いています。
コーヒー1杯に必要な豆は18グラム。「最高に美味しい一杯を」と考えながら選別するうちに、豆の大きさや形を見ただけで味が想像できるようになりました。今は、できあがりのコーヒーの香りや味をイメージして、そこから逆算して豆を選別するようにしています。
産地やブランドによって味も香りも全く異なるコーヒー。同じ商品でも1粒ごとに味が異なるコーヒー。コーヒーを直接食べて味わうようになって、コーヒーの世界の広さと深さに改めて気付かされ、これまで以上に魅了されるようになりました。そんな私が、コラボ商品のコンセプトを「食べるコーヒー」にしたのも、自然なことだったように思います。
豆を選ぶのは大変、でも
アーモンドいりこに使う豆も、もちろん1粒1粒選別しています。アーモンドいりこ1,000個分を用意するために選別するコーヒー豆は約10kg。正直、気の遠くなるようなとても骨の折れる作業ではあります。
でも、リピートしてくれるお客さんや、美味しかったよと伝えてくれるお客さんがいらっしゃったり、中には友人や家族に贈る分まで購入してくれるお客さんもいて、そういう話をきくたびに、いい商品をお届けできてよかったと思います。コーヒーの楽しみ方の新しい選択肢として、今後も多くのお客様にこの商品を楽しんでいただけたら嬉しいですね。